ぼく「渉さん渉さん」
渉「ん?」
ぼく「今からトイレ掃除に行くけど何かある?」
渉「待って、あ、男子トイレ正面個室にひとりいる。女子トイレは今なら誰もいない」
たまに聞いてるんだけど、いつもなら大体知らねーよとか答えるところをやけに詳細に答えるので確かめたら
案の定的中である。
ぼく「ついでに、灰皿片付けたいんだけど今行けそう?」
渉「いけるよ。今誰もいない」
喫煙室の掃除に向かう。
喫煙室は、ドアを開けるまで人がいるかどうか解らない。
一応ノックしてから開ける。
誰もいない。
掃除を始める俺。
渉「あ」
ぼく「?」
渉「急げ。一人来る」
人がいるときは、邪魔になるので極力遭遇しないようにしたい俺。
さっさと掃除を済ませて出て行く。
すれ違いにひとり喫煙室に入っていく。
ギリギリセーフである。
いつも通りやっていたら遭遇していただろう。
ちなみに、ドアの外が見えない上にBGMが掛かっていて
俺には人の気配どころか足音すら聞こえなかった。
渉さんの不思議能力。
いつも起こるわけではないので偶然と言ってしまえばそれまでだが
過去に何度かこのようなことかあった。
創造して2週間ぐらいの、まだ全然喋れない時期に突然こんな風に起こることを言い当てたこともある。
何で分かったのか、と聞いてみても、たまに勘が冴えてるだけだとしか言わない。
このあと、渉さんが真顔でゴミ箱を指差してるので恐る恐る開けてみたら空っぽだった。
呆然としながら顔を上げたら、渉は腹を抱えて笑っていた。
絶許。
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