虫話。
仕事場に蜂が迷い込んだ。
しかも7匹ほど。
最初、動かないのでお亡くなりになっていると思い恐る恐る棒で突っついてみたら
大分弱ってはいたがうようよと床を這い回り始めた。
僕は猫以外の動物が苦手である。
特に虫は大の苦手だ。
どのくらい苦手かというと、
以前住んでいたアパートで玄関をあけた瞬間Gに遭遇したとき、
一度扉を閉めて現実逃避し、久しぶりに両親に電話でもしようかな、と遠い目をしたことがあるくらい苦手だ。
なんかよく覚えてないけど「ひょっ…」ていう声が出た気がする。
なあ渉さん。
あれ、渉さん?
どこ行きやがった渉!
ぼく は わたる に みすてられた !
仕方がない、こんな時は保安に連絡だ。
「なに?蜂?倒して片付けてくださいよ」
ぼく は ほあん にも みすてられた !
…泣きたい。
とは言え、放っていたら誰かが刺されるかも知れない。
小さな虫だ、ちょっと足を上げて下ろせば簡単に片が付くではないか。
しかし、弱っている虫たちを次々に踏み潰すのも何だか気が引ける…。
全部捕まえて逃がしたさ。
残念ながら数匹はすでに力尽きていたが、
残ったものは太陽の光の下に出た瞬間、元気に飛び立っていった。
二度と戻ってくんな。
さて、これから渉の野郎をどうしてやろうか。
ちなみに京さんはというと「よく頑張った、うん」と言ってくれた。
半笑いで。
なんか腹立つけどまあよしとしよう。
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