全く進歩しない、むしろ退化している。
何となくどんな表情をしているっていうのもわからなくなったし
どこにいるのかもわからない。
話しかければ答えるが、どっちが喋ってるのかわからない。。
というか俺しか喋ってないのではないかと思う。
もしかしたら消えるのかも知れない。
だけどやっぱり、このままっていうのは自分が嫌で
どこにいるのかもわからないけれど取りあえず目の前に椅子をふたつ並べてみる。
座るよう促してみる。
座ってくれたのかどうかわからない。
ごめんなさい、と言ってみる。
俺は生きてる人すら信用できない人間だ、だから
見えもしない、聞こえもしないもののことがやっぱり信用できないみたいだ。
渉さんが座ってる気がした。
歩の言っていることはよくわかる。
俺だってそんなもの信じろって言われたって難しい。
でも歩は信じたいと思ってくれてる。
だからこうして話しかけてくれた。
返事が返って来ないことも分かって、見えないことも分かって
それでも、俺たちがいないものだと思いたくないから話しかけ続けてくれてるんだと思う。
俺は疑われても構わない。
信じてくれとは言わない。
でも俺はあんたを信じてる。それだけは忘れないでくれ。
京さんは、何も言わなかったけれど、呆れたように笑ってた。
多分そう。そんな気がした。
端から見ればただの危ない人である。
僕は、自分に自信がもてない。
自分すら信じられないダメな大人だけど、
もう少しだけ頑張ってみようと思った。
おい今うんこって言ったやつどっちだ。
じゃがりこ抜きの刑に処すぞ。
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